宝塚市の環境問題への取り組みについて
年々様々な問題が出てきている環境問題。地球温暖化という言葉も今では環境問題を象徴するような言葉として日々、様々な形で取り上げられていますがひと昔前ではまったく意識もされていませんでした。石油や石炭を始めとする埋蔵資源の消費による豊かさの前にそれらの使用を制限しようなどという意見が出るはずもなく、又、地球規模での気温の上昇なんて想像もできなかったと思います。
国家間でco2削減について様々な議論が交わされ、国内でも国主導のものや各地方自治体主導での対策があり様々です。
宝塚市に住もうと考えて、実際に宝塚市の不動産や宝塚市の新築戸建を探している方にとっては、宝塚市の環境に対する取り組みについて興味があるのではないでしょうか?誰しも環境の良い所で生活したいと思うのは当たり前で、自然環境、生活環境が共に良いと言われているところなら申し分ないかと思います。
それではそういった事も踏まえて実際に宝塚市が取り組んでいる活動について宝塚市役所のホームページを見ながらまとめていきましょう。
宝塚市の実際の取り組みについて
宝塚市で発行している書類の中で「宝塚市の環境」という資料があります。その中で実際に宝塚市が取り組んでいる環境問題について詳しくを説明されているので、そちらを取り上げてみたいと思います。
まず宝塚市が環境問題に取り組むに際し、基本的な指針があります。それが「宝塚市基本環境計画」と言われるもので、現在は第3次基本環境計画が実施されている最中です。この計画の期間は平成28年(2016年)~令和7年(2025年)までになっています。
その中身ですが、まず計画を行っていく主体となるものについては宝塚市が主体となるのは当然ですが、宝塚市民や事業を行っている事業者と共に相互連携し、それぞれの立場や役割から環境に対する取り組みを推進していくとしています。ここで注目したいのは、宝塚市だけで決めて宝塚市だけで行っていくのではなく、環境を享受する市民や環境に影響を与える活動を行う事業者も計画の主体として書かれていることです。
それぞれ立場があり利害もからんできます。宝塚市の利益と事業者の利益と宝塚市民の利益とが必ずしも常に一致するとは限りません。ただ、この基本環境計画で目指す環境都市で向かって皆で協力していくが大切だと書かれています。
まさにその通りで、いくら市の方で環境のためにこうしたいと言ったところで、市民の方にまったく協力する意思がなければまったく前に進みません。又、事業活動は時には環境破壊を引き起こす可能性もあります。特に工業製品の製造等は便利さを受け取る代わりに環境破壊をもたらすことがあります。そういったそれぞれの立場もある中で共に持続可能な計画を進めていくことは本当に大切なことだと思います。単なる実現もできない机上の計画ばかり作っても何の意味もないのですから。
この点について役割と責任を分担し、相互に補完・協力しながら推進していける協働の体制による進めていくと書かれています。宝塚市だけの偏った計画ではなく、市民や事業者と共に必ず実現していくという強い意志が伝わってくるかのようですね。
まずは第2次基本環境計画から引き続き「co2排出量半減社会」を目標として活動していくと書かれてあります。内容については具体的に細かい項目に分かれており、それぞれ目標と現状、実績などが書かれています。
例えば「温室効果ガス排出量」の目標値が目標が523トンで、計画当初の現状が783トン、それから計画途中の令和1年実績でいうと623トン。当初の783トンから排出量が160トンほど減少しているのが分かります。目標値の523トンまでまだ100トンありますが、確実に目標に向かって前進しているのが伝わってきます。やはり目標値があって実績値があるという表示方法は明快で非常に伝わりやすいです。
その他にも「再生可能エネルギー自給率」については目標値が18.3%、計画開始時の実績値が1.2%、令和1年実績が4.0%となっています。確実に自給率がアップしているのが分かりますが、温室効果ガス排出量の減少よりは計画の進行具合は遅いように感じます。こんな感じで地球温暖化対策だけでも全部5項目あってそれぞれに評価がつけてあります。おおむね、目標は達成していないものの、現状値よりも好転、維持しているという評価になっていました。
別の取り組みでは循環型社会の構築となっており、こちらは4項目ありました。例えば「ごみ総排出量」については目標値が73,597トン、現状値が79,841トンに対し、実績値が78,647トンとこちらも目標に向かって前進していました。ところが、「再資源化率」については目標値32.9%に対し、現状値が30.6%、実績値が29.3%と平成26年当時の数字よりも令和1年の数字の方が減少している、つまり後退しているという結果の出た項目もありました。
宝塚市も真剣に取り組んでいるのは間違いないのですが、全部が全部好転するわけではなく、現時点ではこういった結果になっているものもあるということです。ちなみに項目は全部で41項目あり、地球環境に関するものだけでなく、例えば生態系を育むまちづくりとして緑化推進等の5項目があったり、健康に暮らせるまちづくりとして、水環境の保全項目が4つあったりします。その結果のまとめとして目標達成したものが4つ、現状値より好転・維持しているものが24、現状値よりも悪化しているものが11ありました。頑張っても悪化しているものがこんなにあるとは驚きですが、少しでも住みやすい環境をつくるために宝塚市・市民・事業者がそれぞれの立場で責任をもって目標に向かっていった結果ですので、これからも応援していきたいですね。
宝塚市の具体的な取り組みについて
上記でもあったように市と市民と事業者が協力して環境問題へ取り組んでいるのが宝塚市の現状です。特に地球規模で大きな問題となっているのが地球温暖化対策です。ニュースでよく見かけるCOPとはこの温暖化について「気候変動枠組条約」の締約国によって行われている会議で、1~3年に一度開かれています。2021年は11月にCOP26がイギリスで開催されました。それだけ世界的に皆の関心が高い温暖化対策ですが、宝塚市では温室効果ガス排出量の削減のために様々な取り組みを行ってきています。具体的にどういった取り組みを行ってきたのか下記で紹介させて頂きます。
・環境問題を学習する人材の育成としてたからづかECO講座の開催
・温暖化対策推進のための情報交換の場の提供として市民参加型イベントを実施
・市のホームページを活用し、子供向けの「たからづかKIDS」内に環境ページを設置
・ポスター等を使った情報の提供として「温暖化防止啓発パスター」等の展示
・ティッシュペーパー等の啓発グッズの配布等の広報活動
・公共施設の発電設備の導入
→太陽光発電設備を宝塚市役所庁舎を始め、宝塚第一小学校や末広中央公園や川面保育所、中央図書館、上下水道局小浜浄水場、長尾幼稚園、中央公民館等の合計25施設に設置しています。出力(kw)はまちまちですが、多いところでは宝塚市庁舎の30kwで、少ない所は同じく宝塚市庁舎の駐車場の0.31kwで、半分以上の施設で二桁以上の発電出力を実現しています。その他に風力発電を宝塚第一小学校や末広中央公園等、計5施設に導入しています。
いくらどんなに素晴らしい取り組みであってもそれを周知させ、自発的に協力してもらう体制を作らなければ継続させていくことは不可能です。そこで、イベントの開催やグッズの配布といった啓発・広報活動を地道に行っているというわけです。
そのほかにも公用車に今までのガソリンを原動力とする自動車ではなく、次世代自動車(ハイブリッド車や電気自動車、天然ガス使用の低公害車)を導入したり、しています。
又、再生可能エネルギーの利用を促進したりもしています。太陽光発電もその一つですが、その他に酪農業で発生する牛糞などを利用する「バイオガス発電」の導入調査も行われています。ガソリンに代表される化石燃料は非常に便利でしたが、その反面、地球環境を破壊し続けてきました。今でも便利なもので使用していますが、将来的には段階的に減少させていき、代替クリーンエネルギーに代わっていくものだと思います。
宝塚市は家庭部門から排出される温室効果ガスの割合が国や兵庫県の排出割合よりも高くなっています。つまり大きな工場等の事業者に対して働きかけるのと同じくらい一般家庭の一人一人に協力してもらうことが省エネルギー化へつながります。具体的には、平成30年の数字ですが、宝塚市の温室効果ガス排出量約62.3万トンに対して家庭部門排出量は約22.1万トン(35.5%)、業務部門排出量は約14.7万トン(23.6%)、運輸部門が約15万トン(24.1%)、産業部門が約5.5万トン(8.8%)となっています。
これで見るように家庭部門が全体の3~4割弱を占めている現状ではまず啓発活動を行っていくもの当然です。こういった地道な活動が大きな結果を生むことになるので、これからも宝塚市と市民、事業者と一体となったこの環境への取り組みを応援できればと思います。
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まとめ
今回は、宝塚市の環境問題への取り組みについてご紹介をしました。宝塚市の住環境を知ってもらって、私たちの大切な資産である不動産や新築戸建をぜひ宝塚市で購入して頂ければと思います。
これからもこのブログを通じて宝塚市の情報をたくさんお伝えしていこうと思いますので期待しておいて下さい。
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