賃貸物件で愛犬・愛猫と一緒に暮らしたいと思う方は多くいらっしゃると思います。
しかしながら、賃貸物件においてはペット不可が条件となっていることが多く、なかなか物件を決められないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
なぜ、ペット不可の物件が多いのでしょうか。
今回はその理由について解説していきます。
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弊社へのお問い合わせはこちら賃貸物件がペット不可になる理由と家主の気持ちとは
数ある賃貸物件の中でも、ペットの飼育ができるペット可物件は非常に少ないというのが現状です。
賃貸物件に限れば、ペット可のものは首都圏で10%前後で地方都市では5%前後といわれており、物件自体を気に入ってもペットが飼えないことがほとんどです。
ペット可の賃貸物件が少ない4つの理由とは
家主がペット飼育を認めないのは主に下記の4つの理由からです。
においや体毛の除去および爪跡や噛み跡の補修が難しい
入居者が入れ替わる際に、きれいに清掃と消臭と補修ができていない部屋は、どうしても成約しづらくなります。
それは、ペットを飼わない方はもちろんですが、飼う方であっても自分のペット以外の動物のにおいや体毛や傷跡を好ましく思わないからです。
ペットのにおいや体毛は、飼育している方からすると愛着があり噛み跡も好意的に思えますが、やはり貸室は商品なのでマイナス要素があってはいけないのです。
原状回復費用が敷金を上回るほど高額なら回収が難しい
ペットの飼育でにおいや傷で劣化した部屋が、きちんとリセットして次の入居者を迎え入れるためには通常よりも高額のリフォーム費用がかかります。
部屋の損傷があまりにひどく、初めに想定した補修費相当の敷金で足りないのなら、その不足分は別途請求されるでしょう。
つまり、契約時に敷金を預けているからといって、その敷金を超える補修費用までもが免除されるわけではないのです。
しかし、退去時に家主が入居者へ損傷の原状回復実費として別途費用を請求しても、それを素直に認めて早々に支払ってくれる入居者のほうが少なく、費用の回収は困難なのです。
共用部分などで他の入居者へ迷惑がかかる場合がある
ペットは基本的には部屋の中で飼い、連れ出すときには抱くかケージに入れるかリードで繋ぐというルールがあるはずです。
しかし、うっかり室外に逃走したり興奮して暴れたりすると、最悪の場合には他の入居者や周辺住民へ被害を及ぼす場合が想定されます。
そこは、ペットを飼っている方の自己責任で被害者と話し合いをしますが、家主としての管理責任が全くないとは言えず何らかの対応を迫られるでしょう。
また、鳴き声やにおいやアレルギーなどの別の問題も想定されるため、ペット飼育を許可することで多くの家主のリスクが上がるのです。
違反を見つけても、飼育の中止や退去を強制できない
ペット飼育不可の賃貸物件で、仮に賃貸借契約書に「違反すれば即刻退去」と書かれていても、強制力を持たせるには法的手続きが必要になり、現実的には困難です。
また、普段からペット飼育を抑止しようにも、定期的に部屋に入って確認するわけにもいかず、入居者の善意をただ信頼するしかありません。
命あるもので入居者にとっては同居する家族も同然ですから、厳しく言いづらい感情的なハードルもあるため、さらに根の深い問題になってしまうのです。
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ペット不可の賃貸物件でも許可をもらえる交渉方法や条件とは
築浅の分譲マンションなら8割前後がペット飼育を容認していると言われますが、ペットを飼育するなら賃貸物件をあきらめて、築浅の分譲マンションを選ぶべきなのでしょうか。
ペット不可の賃貸物件でも交渉すればペット可になる場合とは
ペット不可の物件は、前述のペット飼育リスクを考慮する家主は、基本的にはペットを飼ってほしくないと考えてます。
しかし、下記のような3つの場合には、交渉次第でペット飼育の許可が出る場合があります。
貸室の劣化がひどくても補修費用が回収できる確約がある
通常の募集条件よりも敷金や礼金が高い、もしくは家賃が高い設定で契約ができるなら、ペット飼育の交渉には好材料だといえます。
仮に敷金や礼金が高額になれば、ペット飼育で大きな問題になる補修費も契約時点で回収見込みが立ちます。
また家賃が高くなれば、補修費用を毎月分割で回収していると見なすことができますので、交渉材料として使えるのです。
他の入居者や周辺住民へ配慮し危険度が低いと判断できる
入居者と家主以外へ被害が及ばないように対策していると判断できれば、ある程度は安心してペット飼育の許可が出るかもしれません。
入居者に同意してほしい条件として下記の例をご参照ください。
●共用部での移動は、抱くかケージに入れるかリードでつなぐ
●貸室の清掃や防臭に配慮し、エサや排泄物を長時間放置しない
●しつけをしてカバーを掛け壁から離すなど鳴き声に配慮する
●壁や床や柱などに養生をして傷や汚れがつかない工夫をする
●大型種、多頭飼い、危険な昆虫や爬虫類でなく温厚種にする
これらを契約書に明記して双方が合意するなら、家主の心理的ハードルは低くなるでしょう。
連帯保証人の親など入居者へ強く働きかける方法がある
ペット飼育が始まってからも、入居者に対する改善の依頼に強制力をつけるのは簡単ではありません。
しかし入居者の親が連帯保証人になっていて、ペット問題の際には一時預かりなどで解決に協力してくれるとの合意があれば、家主にとっては心強い後ろ盾になります。
ペット不可の賃貸物件へペット飼育の交渉をする場合のコツとは
もしも今、賃貸物件の運営状況が思わしくなく改善したいと考えている家主がいるなら、ペット飼育の交渉がしやくなるかもしれません。
たとえば下記のような状況から運営が思わしくなく、改善するためにペット飼育もやむなしと判断できるなら交渉の余地があります。
●空室が多く収益性が悪化している
●家主が個人経営で単独で決定できる
●家主自身もペットと暮らしている
●空室期間が長く内装が劣化している
●駅が遠い・築が古い・ユニットバスなど悪条件
交渉の際には、どの賃貸物件やどの家主が交渉に応じてくれそうな状況にあるのか知りたいところです。
仲介担当者であれば、家主とは日頃から交流があり運営状況を知っているので、仲介担当者に聞くのがもっとも早くて正確です。
原則ペット不可の賃貸物件でも飼える動物について
原則ペット飼育が禁止されている賃貸物件でも、一部の動物で飼育が許される場合があります。
これらはあらかじめ契約書に書かれていることもありますが、だからといって相談なく飼い始めることのないように、事前に申告をして同意を得てからにしましょう。
ペット不可の賃貸物件でも飼える動物(1)ハムスター
ハムスターは基本的に夜行性で、日中は木くずや新聞紙のマットの下に隠れて寝ていることが多いのですが、飼い主に慣れてくると、夜でなくても姿を見せてエサを貰いに来ることもあります。
ハムスターで注意すべきなのは、夜中に回し車をカラカラ走る音やケージを移動したりかじったりする音です。
夜行性なのは仕方がないとしても、夜間はケージにカバーを掛けたりゴム足を付けたりして音の反響をやわらげる方法、また回し車から音が出ないようメンテナンスをするか買い換えるなど検討しましょう。
ペット不可の賃貸物件でも飼える動物(2)鳥
ひとくちに鳥と言っても大きさや性質はさまざまです。
まずは、深夜や早朝に大きな声で鳴かない種類、また絶えず飛び回ってケージやとまり木を掴んでガシャガシャと騒がしくしない種類を検討しましょう。
そして、繁殖期や抱卵期に落ち着かせる必要があれば、ケージを分けて隔離するなど種類ごとの特性を理解して飼育してください。
また、鳥のフンが乾燥した粉塵は細菌の拡散や喘息や感染症を誘引する可能性もありますので、こまめに清掃して廃棄物の袋の口は縛るなど、換気扇を介して貸室と共用部とがつながっていることを意識してください。
換気扇に市販のレンジフードフィルターをかぶせておくと、羽毛を集められて便利です。
ペット不可の賃貸物件でも飼える動物(3)爬虫類
爬虫類は鳴かないので音に関して気にすることはありませんが、変温動物なので夏や冬の厳しい気候ではとくに温度調節が重要です。
また、人気のある爬虫類には体型が大きくて凶暴なものもいますので、買主が噛みつかれるケガや脱走がないように丈夫な飼育ケースが必要です。
また、活エサとして昆虫や金魚を同時に飼育することもありますが、こちらの飼育環境や重い水槽による床の凹み跡や、湿気による床の腐食にも注意しましょう。
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まとめ
ペットとの暮らしは心を癒やしてくれますが、みんなが同じように動物を好きだと思ってはいけません。人によっては動物が苦手だったりアレルギーを持っていたりして苦しむこともあるからです。
ペットを飼うなら、必ずペット可の賃貸物件に入居しないといけませんが、ペット不可でも交渉次第でペット飼育が認められることがあり、またペット不可でも限られた生き物ははじめから飼える場合もあります。
しかし、いずれにせよ事前に管理者への相談や申告が要りますし、仮に承諾が得られても周囲へ配慮をする努力義務はあります。
間違っても、バレなければ良いといって契約を無視して内緒で飼うような、家主や他の入居者への裏切り行為だけは絶対にしないようにしてください。
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